パスタはたっぷり(2020年4月5日)

パスタはたっぷり貯蔵庫に

パンもバターも貯蔵庫に

備蓄は十分

コメだってもち米だって

味噌も醤油も貯蔵庫に

備蓄は十分

ないものだって

たっぷりあるのだから

蜂蜜

親密

濃密

三蜜がなくて

ないものだって

たっぷりあるんだ

への期待(2020年3月21日)

突然に思い出した あることを

それはね

昔々のことだった

古い校舎の古びた教室

ある日の授業

倫理社会の授業だった

先生がこんな話を聞かせてくれた

ある年の慶応大学の入試で出された、作文の問題

黒板にはこう書かれていた

慶応大学

への期待

について作文せよ

これを見て、ひとりの受験生は

「そうか、『へ』の期待を書くんだな」

そこで、時間いっぱいを使って

おならが出なくて苦しみ、おならが出るのを期待した話を書いた

その受験生が合格したかどうか

結末は忘れてしまった

遠い昔の、そして、

限りなく美しい日々の

思い出ひとつ

耐え忍ぶ(2020年3月21日)

今なら

どんな苦しいことにも

どんなにつらいことにも

耐え忍ぶ

ひたすらに耐え忍ぶ

そんな力があるように思えるのだった

林の中では

落ち葉の上にまた落ち葉が重なり

耐えているわけではなかろうが

積み重なる落ち葉のように

耐え忍ぶ力が

今の自分にはあるように思えるのだった

大文字山に登る(2020年3月19日)

3月15日は日曜日だったので、大文字山を登ることにした。

晴れていたわりには風が冷たく吹いていた。

南禅寺の近くから歩き始めて、山頂まで。

グループ、家族、夫婦の登山者がほとんど、

一人登山は自分だけか。

やはり、全員に追い抜かれた。

山頂は100人はいそうなにぎわいで、

ちょうど昼時、めいめいが食べ物を食べていた。

登山用の鍋を使って、本格的なランチのグループを

見たら、いいなと、うらやましくなった。

下山は元に戻るか、銀閣寺方面へ降りるか。

ちらほら、銀閣寺へ向かう人がいるので、

迷う心配はなさそうだ。

下り道は、3歳くらいのこどもが歩いていた。

後ろから来た人たちに追い抜かれ、全員に

追い抜かれた。

あと少しで平地への地点で、後ろから来た人に、

「お先にどうぞ」と言ったら、

「いえいえ、そのままどうぞ」という一人登山の人。

年代も近く、下山しながら、少々、おしゃべり。

それは悪くないのだが、困ったことが一つおきた。

「年取ったらね、寝られなくなってね、2,3時間かかるんや」

こういうセリフを3回聞かされた。いやだな、ネガティブな言葉は。

大文字山なんて、高さ500mだから、登山のうちに入らないけれど、

すれちがうときに「こんにちは」と交わすのは

楽しい気分になれた。

それから3晩、寝つきが悪く、夜中にめざめたりした。

ネガティブな言葉の毒素が体にまわってしまっていた。

そして4晩目、いつも通りの熟睡に戻った。

マスクの未来(2020年3月19日)

もし高級路線をとるなら

シャネル、ルイヴィトン、などなど、

高級ブランドのマスクを作ればいいな。

もし世界標準の路線をとるなら

ユニクロのマスクなんていいな。

しまむらのマスクもいいな。

顔をおおう服装を復活させてもいいわけだし。

高校3年生(2020年3月14日)

いつまでたっても

こんなに時が過ぎ去っても

高校生気分が抜けない

卒業式が終わって

することと言えば

教科書やプリントを片付けることだけ

浜辺を歩いて

思うこともなく

繰り返す波と時間が過ぎていく

菜の花(2020年2月3日)

今頃、どこの村の畑のあぜには

菜の花が咲きほこっているだろうな

黄色の花と淡い緑の葉が風に揺れているだろう

都会に暮らす者たちの食卓に

おひたしとなって

並べられる

その苦味、その春の香り

幼い子にも

苦味がわかるのだろうか

苦労多い父親は思うのだった

みかんのマーチ(2020年2月2日)

暖かい午後

風もなく ふらふらと歩いていたら

こんなレモンを見つけた

すっぱいので鳥は実をつつこうとせず

きれいな形でぶら下がっていた

この季節、かんきつ類が次々と産地から

都会のスーパーに届く

みかんのマーチみたいに

不知火(しらぬい) 

清見オレンジ

甘夏 

はっさく

甘くて さわやかで すっぱくて

ひととき

みかんのなかに我を忘れる