カラスへお仕置き(2017年7月11日)

むかしのこと

カラスは白い羽をしていました。

朝日を受けて空を飛ぶ姿は

銀色に光り、それは美しいものでした。

ところが人家のゴミをあさり

食べ散らかし

勝ち誇ったように鳴くようになりました。

そこで人々は

カラスにお仕置きをしてほしいと

村の神社に夜ごと夜ごと

お願いしました。

願いが聞き入れられ

カラスの羽を黒くすることに決まりました。

夏になると

カラスの体は熱くなります。

黒い羽が日を浴びて熱くなるのです

その熱さにカラスはあわれな声を出します

ごみあさりもできません

こんなわけで

夏のあいだ

カラスへ山の奥へ

森林の間へ

姿を隠すのです