都会から離れた農村地帯の奥に
その紅葉山はあった
交通不便な所だが
それが幸いして混雑せず
傾斜面に腰を下ろせば
背後の紅葉林と下界が
遠望できた
30年前から一人の男が
楓の苗木を植え続け
千本を超える林に育った
自然落下した種が育ち
男の手を借りなくとも
林は成長していったのだった
都会から離れた農村地帯の奥に
その紅葉山はあった
交通不便な所だが
それが幸いして混雑せず
傾斜面に腰を下ろせば
背後の紅葉林と下界が
遠望できた
30年前から一人の男が
楓の苗木を植え続け
千本を超える林に育った
自然落下した種が育ち
男の手を借りなくとも
林は成長していったのだった