たった一人の紅葉山(平成27年11月26日)

都会から離れた農村地帯の奥に

その紅葉山はあった

交通不便な所だが

それが幸いして混雑せず

傾斜面に腰を下ろせば

背後の紅葉林と下界が

遠望できた

 

30年前から一人の男が

楓の苗木を植え続け

千本を超える林に育った

自然落下した種が育ち

男の手を借りなくとも

林は成長していったのだった