『手袋を買いに』(2024年5月20日)

初雪のふった朝
子ぎつねは寒さに手がかじかんだ
母きつねが温めても、冷たいまま。
手袋を買ってやらなくては、母きつねは決心した
人間の住む町へ、子ぎつねを行かせた
人間はこわいんだよ、捕まられたら帰れなくなるよ
子ぎつねに言い含めた

お金を握りしめた子ぎつねは町へ向かった
手袋屋さんは、ちょうど手にあう大きさのものを
選んだ

ぶじに帰ってきた子ぎつねを抱きしめ
母きつねはうれしくて、目に涙をうかべた