だいたい
始まりと終わりは はっきりしない
たとえば
夏の終わり
たとえば
秋の始まり
いつのまにか 夏が終わり
いつのまにか 秋が来る
だいたい
始まりと終わりは はっきりしない
たとえば
夏の終わり
たとえば
秋の始まり
いつのまにか 夏が終わり
いつのまにか 秋が来る
夏が今ほど熱くなかったころ
スマホというものがまだあなかったころ
そんなころの話
高校生になったばかりの少年はクラブ活動をせず
授業が終われば一目散に帰宅
海へ行き 浜辺を走り 波に向かって小石を投げる
ある日 岩陰に人魚を見た
日が暮れて家に帰ると
妹が迎えてくれた
「海で人魚を見た」と兄が言うので
妹は「私も見たい」
次の日 一緒に見に行くことにした
岩陰の端に立つと 人魚が見えた
兄と妹を見つけて こちらへいらっしゃいと手招きをする
岩場を慎重に歩き 人魚の背中につかまった
人魚は海面を泳ぎ 兄妹は感性をあげた
また明日も海へいらっしゃいと人魚は言って 海の底に消えた
次の日
兄妹は人魚の背に乗り海面を散歩
そして
二人はもう家には帰らなかった
雷が鳴っている
いなづまは光らない
雨粒の音
依存とは
依存させる物と依存する人との合作
依存させる物だけでは依存状態は起こらない
依存させる物があふれている
というより
何もかもが依存させようとしている
ゲーム、スマホ、ギャンブル、たばこにお酒
そう何もかもが依存させようとしている
同じ商品を買うように 同じ店に行くように
そう何もかも
朝からどんよりとした空
どんよりしたまま
日が暮れた
こういう日もあるものだ
午前中に、クルマで出かける用時があって
行った先で、コインパーキングに駐車した
用事はすぐに終わって
コインパーキングを戻り
駐車料金を払った
100円
クルマに乗ろうとすると
羽板が下がっていない
クルマを出せない
さあ 大変!
駐車番号をよく見ると、
料金を払ったのは隣の駐車スペースだった!
今度は正確に自分の駐車番号の精算をした
無事に帰宅できた
種と言えば
桃の種のなんという大きさ
梅の実も大きい
アボガドの種は巨大だ
しかもほぼ球形
種はいろいろ 夏野菜
最初は トマト
薄緑色のやわらかい液状のかたまり
次はメロン
トマトとそっくり
なす
メロンと同じ
ピーマン
中に空気が入っていて
ふしぎ
スイカ
種が散らばっている
夜空の星のように
セミの鳴き声が小さくなった
夕方が近い
今日は空が澄んでいた
比叡山がいつもよりくっきりと見える
お盆の休暇が始まったのだろうか
夏が来れば
亡き父が語っていたことを
思い出す
1学期の最後の日 自転車に乗って家路につく
自転車のかごの中で インク壺がゆれる
家に帰り着くとき インク壺の中で インクが泡だってっている
泡を見たときのうれしさ
明日からは夏休みが始まる
当時は 生徒の器具はペンとインクだった
今年はセミが少ないような気がする
去年の夏もセミは少なかった
一昨年までは
朝からセミが鳴き
大音量だった
大音量を聴いて夏を感じるのだった
せみよ
もっともっと
鳴いてくれ
一昨年みたいに
近くの小学校では
休み時間に校庭で遊ぶ子どもの姿を見なくなった
夏休みが始まったのだ
小学校の夏休みにつられるように
気分が夏休みになった
現実には
夏休みはないのだけれど