セミが鳴いている(2022年8月11日)

京都の右京区ではいたるところでセミが鳴いている。夏の盛りである。

窓を開けて車を走らせれば、どこまで行ってもセミが鳴くのを聞けそうだ。

近くの児童公園でも、毎日、セミが鳴いている。

今日の昼下がり、幼稚園か保育園に通っている年頃の女の子が

お母さんと遊びに来ていた。足を止めて、女の子はじっと地面を見つめている。

お母さんは動こうとしない女の子にかたわらに立っている。

何を見ているのだろう?

セミの死骸だった

お母さん、これはなーに?

セミが死んだのよ

こんな話をしていたのかもしれない

女の子は何を理解しただろうか

セミが死んでしまうこと

そして

いつか自分も死ぬこと

お母さんもいつか死ぬこと

女の子が何を感じたのか

そばを通り過ぎただけの私にはわからない