消灯時間をすぎて暗くなった病室で
輾転反側していると
おなかがすいてきた
パンが食べたいなと思っているうちに
イタリア語でパンはなんというのだろう
とんでもなく思考が脱線を始めた
ベッドを抜け出して
非常階段から病院の屋上にでた
家の方角を探していると
毎朝駅で出会っていた名まえを知らない
女の子を思い出した
退院して家に帰り高校へ通学するようになったら
駅で朝会ったとき初めて話しかけてみよう
おはようと言ってみよう
そんな勇気がわいてくるだろうか
夜景を見ていると悲しくなってきた