使いにくい言葉(平成28年4月10日)

もし私が言葉を操る人であれば

夢は使いたくない言葉の筆頭である

今流行中のアドラー心理学は

夢に意義を与えない

だからというわけでもないのだが

私は夢という言葉は遠ざけている

けれど

三好達治のある詩のなかでは

空は夢のように流れている

意味のとりようがないのだが

さらりと読めてしまう

 

もし私が言葉を操る人であれば

夢という言葉を

生かして使うことができなくて

ネガを描くことしかできない

夢見せず眠りたる朝

花びら散りぬ