心のなかにはもう一人
自分が生きていて
ふだんは表に出てこず
たまさか表に出たがる
そんないきものである
そいつはそいつで
時空を超えて生きているのだ
寝静まった町でひとりきりの夜更けになると
そいつが語り始める
聞かされるのはこの自分だ
たいていは聞かされずともわかりきったことだが
ときに思いがけないことを語る
そうして断片に切断されていた
自分がまとまりのある一つの生命体に
還るのだ
心のなかにはもう一人
自分が生きていて
ふだんは表に出てこず
たまさか表に出たがる
そんないきものである
そいつはそいつで
時空を超えて生きているのだ
寝静まった町でひとりきりの夜更けになると
そいつが語り始める
聞かされるのはこの自分だ
たいていは聞かされずともわかりきったことだが
ときに思いがけないことを語る
そうして断片に切断されていた
自分がまとまりのある一つの生命体に
還るのだ