明石舞子海浜夜景(平成26年11月11日)

夕刻に徳島鳴門を出発した高速バスが

まもなく淡路島を抜けて

明石海峡大橋にさしかかるとき

身を乗り出すようにして見つめる

風景がある

すでに日は暮れて

明石から舞子まで

海浜沿いにまぶしいほどに

灯りがともる

その風景が好きだ

私が知っていた明石舞子とは様変わりし

うらさびしい風景を思い描いていたのとは

正反対である

父母や祖父母が往来していた町

今よりもずっと新鮮な魚を食べていた町

思い出す時間すらないほど

ぐんぐんバスは飛ばす

橋を渡りきると

対岸の山中の道路へと突き進む

そこは闇の世界に

道路が浮かび上がる