盲亀の浮木 うどんげの花(平成29年3月18日)

わずか70キロメートル西方に

その中学校はあり

鉄道乗車では70分の時間なのだが

学んだ時空は半世紀も前のこと

すでに歴史的時間である

盲亀の浮木 うどんげの花

と教えられ今また心打たれる

広い広い海に盲目の亀が深くもぐり泳ぐ

100年に一度海上に顔をのぞかせ

そこへ大海原を漂ってきた一本の朽木

朽木にうがたれた穴に盲目の亀が首をつっこむ

その稀なこと

我らが命はそうしたもの

そのように稀なこと

うどんげの花は3000年に一度開花する

見る機会はまれに訪れるだけ