ニーバーの祈り(平成26年6月11日)

月日は百代の過客

芭蕉は奥の細道をこう書き始めた

6月もまた百代の過客の一人である

きょうもまたおのれにできることと

できないこととを見分け

できることには全力でたちむかい

できないことは静かに受け入れる

古人はかく語っている

変えることのできるものについて

それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ

変えることのできないものについては

それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ

そして

変えることのできるものと変えることのできないものとを

識別する知恵を与えたまえ

まことに6月は知恵の雨がふりそそぎ

老いたる者の上にも

歩く寸前の乳児の上にも

平等にふりそそぎ

われらはその豊饒に育てられるのである