庭狭し(平成26年11月23日)

庭は狭いのがいい

歴史に残る名園は

広すぎて落ち着かない

 

猫の額くらいがちょうどいい

一本の樹木

景石がひとつ

苔が少々

後は白い玉砂利

猫がときどきくつろぎに来るような

そんな狭さがいい

 

もし広い庭なら

春の花が今が盛りと咲きほこり

次には夏の花が力いっぱい咲き続け

そのつらなりでは秋の花が余韻たっぷり咲き乱れ

そのまた次に冬の花が寒風に負けじと咲きこぼれる

一回りすれば

四季を味わえるような

そんなありもしない庭がいい

 

まことに坪庭こそが理想

二人ならんで腰かけて

ネコ以外ほかには

誰もいない空間で

木を見つめ

石を見つめ

互いの瞳にうつる

雲は流れていく

二人きりの完ぺきな世界