まだ話があるんだ
帰らないでくれ
ふりきって去って行ったきみ
短かった今年の夏のように
もっとそばにいてほしい
ずっとそばにいてほしい
きみの肩を抱いていたい
来年の夏が来るといわれても
来年また来るといわれても
そのとき
ぼくがいるかどうか
わからないのだから
もっと抱擁していたい
きみとふたりぴったりとくっつていたい
だから行かないでほしいきみ
短かった今年の夏
来年は来る 8月は来る
しかしそれは夏かどうか
雨と湿気
冷気と冷温
寒々とした心で
ぼくはいるかどうかわからない