雁は八百(平成25年12月25日)

どこまでも青く澄んだ、冬の青空。

もう夕方だ。

びわ湖の空を、群れなす鳥が

飛んでいく時間だ。

雁は八百。矢は三本。

たくさん願いをもっていても、

かなうのはひとつかふたつ。

今年もまた、たくさんの願いを

もって始まり、ほんの小さな実りだけが

与えられた。欲張りすぎるのはよくないんだな。

やっぱり。

年の暮れの、しみじみした後悔も

あるけれど、それを忘れて

夕方の青く、また赤い空を

しばらく見上げていた。