酪と書いて「らく」と読む。意味は牛乳のことだ。酪農と言えば、乳牛を飼っている農家のことである。他方、英語圏では牛乳はミルクの他に、ラクトとも言う。Lacto と書く。
ここで気づくことがある。漢字圏の酪と英語圏のラクトとが元々は同じ根っこの言葉だったんだと。もっともっと世界が素朴だったころ、牛乳をらくといい、またラクトと言っていたわけだ。
今、牛乳と言い慣わしているのは、いつの頃からか、酪という言葉がすたれて、描写しただけの言葉として牛乳と言い始めたからだろうか。調べて見えて知ったのは、酪とは仏教でいう五味のひとつだそうだ。