冬のしずけさ

天皇誕生日のきょう、雨が一瞬ぱらついたあと、青空が広がった。どこまでも澄んだ青い空。冷たい風が吹いて、どこかの門に建てられている国旗がはためいた。人どおりの少ない街路にひっそりと咲いている椿の花を見つけた。

バラはすばらしいと人は言う。そのとおりだと思う。けれども、椿だってバラに負けないほど美しいと思う。寒風にゆれる花びらを見ているとき、冬という季節の美しさを、その完ぺきな美しさに心を奪われた。