とうとう見つけた。巣の中から顔をのぞかせているのが見つかった。写したものを下の方にのせてある。できることなら親つばめが餌を食べさせている場面をとりたかったけれど、あまりにすばやさにカメラをかばんから取り出した時には、すでにどこかへ飛んで行った。
ネット検索してみると、ひなが巣立つまでの写真をのせてあるホームページを見つけて、今まで知らなかったことが明らかになった。つばめの巣にはふつう、親つばめは暮さない。巣にいるのはヒナだけなのだった。親つばめはどこか離れたところの電線か何かにつかまって、夜を過ごすのだそうだ。
親つばめは最初につがいを作り、交尾するのだと思う。やがてメスつばめが妊娠する。急いでつがいは巣を作る。やがてメスが卵を産む。ひながかえり、父さんつばめと母さんつばめが協力して餌を運ぶ。つがいを作る時からひながかえる時まで、おそらく短い時日なのだろう。こういう順番を考えてみたけれど、ほんとうはどうなのだろうか?
一番はじめに巣を作り、そのあとで、つがいを作るようなことはしないと思うのだ。人間ならいざ知らず、最初に巣を確保しておいてから、相手を探すようなことをつばめはしないにちがいない。相手と交尾してしまったから、卵を産む前に巣をせっせと作っているのだと考える方が、当たっているような気がする。
人間だって似たところがある。できちゃった婚という代わりに、つばめ婚と言ってみるのはどうだろう?