風の強い日に(2025年3月8日)

小学生の冬の遊びと言えば
たこ揚げだった
風の強い日には
わくわくして公園に行き
たこ揚げをしていた
空高く風にゆれるたこを見上げて
時を忘れた

今はもう
たこ揚げをしたいとは思わない
大人になるのは
なんと悲しいことだろう

手袋をなくした(2025年2月18日)

手袋をなくしたのに気づいたのは

1週間ほど前

あちこちを探した

思いついては

また別の所を探した

今日になっても見つからない

きっと道で落としたのだろう

くやしい

思い直すことにした

手袋にバイバイという時が来たのだ

思い出のつまった手袋に

さよならを言おう

雪だるま(2025年1月19日)

もうすぐ母の命日が来る。
1月21日
1997年のことだったから、かれこれ30年近い。
神戸の震災から2年後だった

葬儀の日、神戸に雪がふった
おいとめいが、小さな庭に、雪だるまを作った

葬儀が終わったあとの、数日間、
雪だるまはとけて小さくなりながら、形を保っていた
やがて
すっかり形が消えた

共通テスト(2025年1月19日)

きのうから、共通テストが始まった
今日が2日め。

1988年に受けた。
よく覚えている
あたたかな日だった
空は青くて、雲ひとつなく
今日のように。

出来栄えは。
5科目の平均点は
80パーセントをこえられなかった

元日(2025年年1月1日)

すっきりと晴れた
昨日は雨だったから

ケン・フォレットの小説を読み始めた
『火の鎧』
むずかしい漢字で、よろいと読む。

1976年のイギリスが舞台。