風は神がおこすものと
信仰されていたころ
雷もまた神がおこすものと
信仰されていた
いつしか信仰が薄れゆき
木枯らしが数えられるものとなり
下界の現象とみなされる
本当は今も神が風をつかさどる
道端を
庭の片隅を
吹き抜けて現われわたる
今朝の青空
木枯らし1号の吹いた今朝
神がいたるところに満ち満ちていた
風は神がおこすものと
信仰されていたころ
雷もまた神がおこすものと
信仰されていた
いつしか信仰が薄れゆき
木枯らしが数えられるものとなり
下界の現象とみなされる
本当は今も神が風をつかさどる
道端を
庭の片隅を
吹き抜けて現われわたる
今朝の青空
木枯らし1号の吹いた今朝
神がいたるところに満ち満ちていた
あれがほしい
これがほしい
そんな貪欲さはないつもり
けれど
愛されたい
好かれたい
そんな貪欲さがわたしの中には
ある
それが夜ごと日ごとに
襲いかかる
人ってみんなこんなだろうか
学校へ行くと
天真爛漫な生徒たちに
見抜かれてしまう
一日
家にいて
飼い猫とじゃれていたい
さっきから椅子に座ったり
立ち上がって歩いたり
するとかなしくなってきた
うつむいみたら
足が見えていっそう
かなしくなってきた
この足はどこへも歩いていけないのだ
今度は上を向いてみた
天井が見えるだけ
おもしろくもないし
ますますかなしくなってきた
上を向いて歩こう
だなんて
かなしくて かなしくて
今のわたしにはできっこない
足元に飼いウサギがまとわりつくので
しゃがんで背をなでてやった
ふうわりとやわらかで
わたしの心がなでられているみたい
たまたまテレビをつけていたら
ブラタモリという番組で
高知の町を案内していた
江戸の城郭がどんなだったか
遺跡を見せていた
その美しさ、その秩序が
ありありとわかる番組であった
城郭を残しながら
その周囲に
新しい街並みを作っていく
そんな考えはなかったのだろう
堀をふさぎ、橋を埋め
アスファルト道路を張り巡らし
美しいとは言えない今日の姿を
作り出した
どれほど嘆こうと
二度とは戻らない城の町が
想像に中に立ち上がる
宿題をしていた頃があった
なぜ宿題というか
こんなことは考えたことはなかった
ともかくやりさえすれば
よかった
大勢いる中では
宿題をしない子どもたちがいる
それは大変だ
小学生の低学年なのに
宿題をしないのは
大変だ
将来が決まってしまうようなものだ
口先と要領と冗談に紛らわすことで
生きていくことになるのだろう
学校の中で
宿題をさせてしまい
帰宅したら
自由に時間を使えるようにしてあげないと
こんな子どもたちは
救われない
何になりたいの?
こうきかれて
あるこどもは
おさるさんになりたい
と答えた
また別の子は
桐生選手みたいに
早く走れるようになりたい
と答えた
高望みさえしなければ
何になりたくても
かまわないよ
珍しく映画を映画館で見た
関ヶ原
画面がどの場面も美しく
それだけでも十分満足した
ことに関ヶ原のススキの群生の
間を馬でかけるシーン
ところが
俳優の早口がこれはいけないと
思った
何を言っているのか
はっきりとはわからない
道理で評判にもならず
客席は人の姿がまばらである
石田光成の生涯を描いた内容で
知らないことが多かった
ひとつ発見したことがある
それは
大名というのは一種の軍事政権であること
つまり
軍人が民衆を統治しているのである
日本史では
こんな言い方はしなかった
けれど
どう考えても
織田、豊臣、徳川
軍事政権そのものである
いいとか悪いとかは
わからない
けれども確かなことは
そういう軍事政権が日本を統治していたから
欧米の進出を阻み
独立を維持できたこと
中米、南米では原住民は全滅させられた
日本はそうならなかったのは
ひとえに軍事政権のおかげである
なぜか肖という字が気になって
肖という字はどんな意味なんだろう
消えるという字に含まれる
しかもサンズイが付けられている
不肖の息子と言われるときには
不がついて否定されるのだから
肖はきっといい意味なんだ
削るとなると
右側が刀
とやかく言わないで
白川静を見てみたら
肖は似るだって
だからそっくりに描けば肖像画なんだ
不肖の息子は親にちっとも似ていないこどものこと
すっかり定着した家具メーカーが
ニトリだが、
会社名が創業者の名前にちなんでつけられたことは
意外と知られていないようだ。
ニトリが名前だと聞くと
似鳥か煮鳥かどっちだろう
こう思うだろう
正しくは似鳥の方である。
その一方でお家騒動でニュースに
しばしば登場するのが大塚家具で
こちらは高級路線だとかいう。
どちらが売れているか、勝負ははっきりとしていて
ニトリの勝ちである。
いつの日か
日本中の家具がニトリという日が来るに違いない
もう逆らえない流れなので
何を言ってもムダだろう。
それでも思うのは
何と味気ないことだろう。
日本中で 世界中で
家具はニトリ
服はユニクロ
個性の尊重だ 自由だ
と求めた結果が
この同一性
こんな題名の本がある
実在の91歳のモデルが
書いた本である
カバーには著者の写真が
使われている
確かに題名のとおり
美しさは一面では
顔立ち、頭の形、髪の綜合で決まるのだろう
なかでも
頭の形がけっこう大切な要素ではあるまいか
それだけではないのが
人間の美というものの面白さである
表情
気迫
魂
信念
偽りのなさ
心の反映が
美しさを感じさせる