少女だったころ(2018年7月19日)

少女だったころの
この人には会ったことがない
どんな人も少女だったころの
しぐさや物言いを
いくつになっても忘れない

首をかたむけるしぐさや
手を動かすしぐさに
この人はいつも
こうやって
生きて来たんだなと
思う
長い年月

夏は来ぬ(2018年7月16日)

夏は来ぬ
旅をするなら
若いうち

あのころは
夏を暑いと感じたことはなかった
海や浜辺や襲いかかる宿題の山山

鈍感だったのか
熱中するものがあったからなのか

海を見ているだけで
浜を歩くだけで
なんともいえないうれしさで
胸がいっぱいになっていた

一日のサバイバル≪2018年7月16日)

死が眠りなら
眠りは死だということになる

死は眠り
眠りは死

朝に目がさめるのは死から生還したことになる
そう目覚めは生還のこと

一晩の眠りのあと目覚めたら
一日分のサバイバルを果たしたことになる

明日の目覚めは約束されていないので
目覚めは奇跡である

一夜の眠りに続く朝の目覚め
一日分のサバイバル

手をつないで

おさない女の子が
母にてをひかれて
みちを歩いている

お母さん
わたしはいつまでも
手をつないでいたい
ずっとずっと
いつまでも
約束してね
手を放さないって

手招き(2018年7月7日)

雨が近いのだろうか
風が吹く
やんだかと思うと
そっと風がしのびよる

父母が手招きをしている
早くこちらへ
おまえを待ってる
その目は悲しげにも
やさしげにも
見える

早くこちらへおいで