休日には
轟音を鳴らして走る
バイク好きの男がいた
「あの音がいいんだよね」と言うので
「騒音としか思えないな」とぼく
「感性のちがいだね」と
バイク好きの男がまた言う
なるほどね
合点がいった
今は大音量で走るバイクを見ると
轟音を楽しんでるんだなと
思うようになった
今はもう秋
バイク好きが走る季節がやってきた
あの男は走っているだろうか
休日には
轟音を鳴らして走る
バイク好きの男がいた
「あの音がいいんだよね」と言うので
「騒音としか思えないな」とぼく
「感性のちがいだね」と
バイク好きの男がまた言う
なるほどね
合点がいった
今は大音量で走るバイクを見ると
轟音を楽しんでるんだなと
思うようになった
今はもう秋
バイク好きが走る季節がやってきた
あの男は走っているだろうか
やらないといけないがあって
それはわかっているのだけど
おっくう めんどくさい
そんなときには
始めれば終わる
こう思うと不思議と
とりかかれる
とにかく始めることだけを考える
始めれば終わる
始めれば終わる
呪文のように唱えよう
セミは鳴く
セミが鳴き始めて2週間以上が過ぎた。
今日も朝から鳴いている。
セミが鳴かなくなる日が来る。
夏が終わる。
セミが鳴かなくなる日はいつ、来るのだろうか。
暑い夏が終わるのは歓迎したい。
けれども
なぜかいつまでも続いてほしいと願う。
終わるのは夏だけではない。
この夏を生きる自分と別れるのが
さみしいのだ
数日のあいだ家を留守にしていた
帰宅すると水槽のメダカが動かなくなっていた
2歳の娘が言う
「ねえ、メダカは死んだの?」
私は答えた
「そうだね メダカは死んでしまった」
娘はまた言う
「それなら私も死ぬの?」
私は答えた
「そう いつかは死ぬよ
でも遠い遠い先のことだよ
地球を何周も何周も歩いて回るくらい時間がかかる
それよりももっと遠い先にことだよ」
娘はもう何も言わず
私は娘を抱き上げた
うれしいでしょう
ええ
うれしいです
とても
さびしいでしょう
ええ
さびしいです
すごく
だれかれなしに
こんな会話が繰り返される
誰も言わないことがある
うれしさも
さびしさも
一緒になって感じてくれる
相手がいなくて
さびしいでしょうね
習熟してマルチタスクができるのは素晴らしいことだ
たとえば同時並行で2つ、3つの料理を作ること
いろんな場面で2つも3つも同時進行させられたら
素晴らしいことだ
そもそも人はマルチタスクが好きなのだろう
人はマルチタスクができてしまうのだ
たとえば
ごはんを食べながら
テレビを見て
しゃべる
これは3つのタスクだ
またある人は
ごはんを食べながら
ビールを飲み
新聞を読む
これもタスクは3つ。
そのあとで寝るので
タスクは合計4つになる。
これくらいが限界なんだろう。
タスク4つ、5つはできないものだ。
タスクが1つだけしかないのには耐えられないものだ
苔寺は雨の日が美しい
そう聞いていたので
雨の予報の出ている日に
拝観を申し込みした
ところが
晴れてしまったのだ
高木の下では日陰ができて
さわやかな風が吹いた
そして
コロナを忘れた
人は誰しも
実力以上のことはできない
これが今の自分の実力と
認めなければならない
そう思うと
気持ちがラクになる
渡辺和子さんの言葉である
人それぞれ、持ち場があるのだから、
その場所で、力を発揮しなさい
こんな意味である
私なら違う言い方をしたい
落ちた場所で泳ぎなさい
雲の上から地上に池、川、海、湖に落とされる
落ちたら、泳ぐしかない
溺れないために